【症例】頸部ジストニア(痙性斜頸)|運動療法を併用し、首の動きと日常生活での痛みに改善がみられた6か月の経過
神戸市灘区・王子公園|なわ整骨院の症例紹介
【症例】頸部ジストニア(痙性斜頸)|運動療法を併用し、首の動きと日常生活での痛みに改善がみられた6か月の経過
脳神経内科で診断を受け、首が左へ回る不随意運動と、右への向きにくさがあった方の症例です。ボツリヌス療法を継続しながら、当院で運動療法・感覚運動再学習に取り組みました。
- 医療機関での診断・治療2023年6月ごろに診断。ボツリヌス療法を併用。
- 首の動きの経過4か月で座位・立位の右回旋50°、6か月で右回旋70°。
- 日常生活での痛み2か月でNRS4、4か月でNRS1、6か月でNRS0〜1。
症例の概要
2023年6月ごろに脳神経内科で頸部ジストニア(痙性斜頸)と診断され、2025年9月29日になわ整骨院へ来院された方の症例です。
ボツリヌス療法と薬物療法を続けていましたが、ご本人が実感する軽快は得られず、複数の整骨院・鍼灸院でマッサージや鍼治療も受けられていました。その後、当院で運動療法に取り組めると聞き、来院されました。
初回は首が左へ回る不随意運動があり、座位・立位では自分で首を右へ回すことができませんでした。他動では右回旋10°まで可能で、痛みはNRS6/10でした。一方、仰向けでは自動・他動ともに右回旋が可能で、痛みはNRS2/10でした。
医療機関でのボツリヌス療法を継続しながら、当院では頸背部への手技、運動療法、感覚運動再学習、自宅での運動指導を実施しました。
最初の4か月は週2回、その後の2か月は週1回通院されました。日常生活動作(ADL)での痛みは、2か月時点でNRS4、4か月時点でNRS1、6か月時点でNRS0〜1へ変化しました。
右回旋は、4か月時点で座位・立位ともに50°、6か月時点で70°まで可能となりました。現在は当院への通院を終了されています。
基本情報
| 医療機関での診断 | 頸部ジストニア(痙性斜頸) |
|---|---|
| 診断時期 | 2023年6月ごろ、脳神経内科で診断 |
| 初回来院日 | 2025年9月29日 |
| 来院前の医療機関での対応 | ボツリヌス療法、薬物療法 |
| その他の対応歴 | 複数の整骨院・鍼灸院でマッサージ、鍼治療 |
| 来院のきっかけ | 当院で運動療法に取り組めると聞いたため |
| 初回の痛み | NRS6/10。仰臥位ではNRS2/10 |
| 不随意運動・姿勢 | 頸部の左回旋、円背 |
| 初回の座位・立位での右回旋 | 自動では不可。他動では10°まで可能 |
| 初回の仰臥位での右回旋 | 自動・他動ともに可能 |
| 当院での対応 | 頸背部への手技、運動療法、感覚運動再学習 |
| 併用した医療機関での治療 | ボツリヌス療法 |
| 自宅での取り組み | 指導した運動療法、有酸素運動、セルフケア |
| 通院頻度 | 最初の4か月は週2回、その後の2か月は週1回 |
| 初回対応後 | 座位で右回旋20°まで可能 |
| 2か月時点 | 日常生活動作での痛みはNRS4 |
| 4か月時点 | 座位・立位で右回旋50°。日常生活動作での痛みはNRS1 |
| 6か月時点 | 右回旋70°。日常生活動作での痛みはNRS0〜1 |
| 現在 | 当院への通院は終了 |
NRSは、0を「痛みなし」、10を「想像できる最も強い痛み」として、ご本人が痛みの強さを評価する指標です。
ADLは、身の回りの動作など、日常生活で行う基本的な活動を指します。本症例では、日常生活動作に伴う痛みの経過をNRSで確認しました。
来院までの経緯
2023年6月ごろ、脳神経内科で頸部ジストニア(痙性斜頸)と診断されました。
医療機関でボツリヌス療法と薬物療法を続けていましたが、ご本人が実感する軽快は得られていませんでした。その後、複数の整骨院・鍼灸院でマッサージや鍼治療を受けたものの、症状の変化を感じられなかったとのことでした。
当院で運動療法に取り組めると聞き、2025年9月29日になわ整骨院へ来院されました。
これらは本症例における受療経過であり、各治療の一般的な有効性を比較するものではありません。
初回来院時の状態と確認したこと
1.首が左へ回る不随意運動
ご自身の意思とは別に、首が左へ回る不随意運動がみられました。
初回の痛みはNRS6/10でした。姿勢の確認では、背中が丸くなる円背も認めました。
首の動きだけでなく、座位・立位と仰向けでの違いも確認しました。
2.座位・立位では右へ回しにくい状態
座った姿勢と立った姿勢では、自分の力で首を右へ回すことができませんでした。
施術者が動きを補助する他動運動では、右回旋10°まで可能でした。
ご自身で動かす自動運動と、補助を受けて動かす他動運動を分けて確認し、運動療法を進める際の参考としました。
3.仰向けでは右回旋が可能
仰向けの姿勢では、自動・他動ともに右回旋が可能で、痛みはNRS2/10でした。
座位・立位に比べて動かしやすく、痛みも少ない姿勢があったことを、運動療法の手がかりとしました。
なわ整骨院で実施した対応
本症例では、医療機関でのボツリヌス療法を継続しながら、当院で頸背部への手技、運動療法、感覚運動再学習、セルフケア指導を行いました。
1.頸背部への手技
運動療法に入る前に、首から背中にかけて手技を行い、筋緊張や動かしやすさを確認しました。
手技の後は、ご本人が首を動かす練習につなげました。痛みや不随意運動の出方を確認しながら対応しました。
2.姿勢による違いを踏まえた運動療法
初回は、座位・立位では右回旋が難しい一方、仰向けでは右回旋が可能でした。
この違いを踏まえ、動かしやすい姿勢での運動から、座位・立位での動作へつなげるよう取り組みました。
首を大きく動かすことだけを目標にせず、ご自身で動きを調整できる範囲を確認しながら、運動の範囲と負荷を調整しました。
3.感覚運動再学習
首の位置や動きの感覚を確認しながら、意図した方向へ動かす練習を行いました。
ご自身が感じている首の位置と実際の動きを捉えながら、無理なく動かせる範囲を広げることに取り組みました。
4.自宅での運動療法指導
院内で取り組んだ運動を、自宅でも継続できるよう指導しました。
症状の出方や動かしやすさに合わせて内容を確認し、通院時に運動方法を見直しました。痛みや不随意運動を強めるほど無理に動かすことを避け、継続できる範囲を一緒に確認しました。
5.有酸素運動・セルフケア指導
自宅での運動療法に加え、身体の状態に合わせた有酸素運動を指導しました。
その後もセルフケアの方法を確認し、通院頻度を減らした後も、ご自身で取り組みを続けられるよう支援しました。
通院開始から終了までの経過
- 初回対応後
座位で右回旋20°まで可能
初回は、座位で自分から右へ首を回すことができませんでしたが、対応後には右回旋20°まで可能となりました。
初回対応後の変化を確認したうえで、その後も首の動きと日常生活での痛みを継続して確認しました。
- 開始から2か月|週2回
日常生活での痛みがNRS4へ
週2回の頻度で、頸背部への手技、運動療法、感覚運動再学習、自宅での運動指導を継続しました。
医療機関でのボツリヌス療法も併用し、2か月時点の日常生活動作での痛みはNRS4でした。
首をどこまで回せるかに加え、日常生活の中で感じる痛みの変化も経過を確認する指標としました。
- 開始から4か月|週2回
右回旋50°、日常生活での痛みはNRS1
最初の4か月は、週2回の頻度で通院されました。
4か月時点では、座位・立位で右回旋50°まで可能となり、日常生活動作での痛みはNRS1となりました。
首の動きと痛みの経過を踏まえ、その後は週1回へ通院頻度を調整しました。
- 開始から6か月|その後の2か月は週1回
右回旋70°、日常生活での痛みはNRS0〜1
その後の2か月は週1回の頻度で、運動療法とセルフケア指導を継続しました。
6か月時点では右回旋70°まで可能となり、日常生活動作での痛みはNRS0〜1となりました。
院内での対応と併せて、自宅で取り組む運動やセルフケアの方法を確認しました。
- 現在
当院への通院は終了
現在は当院への通院を終了されています。
当院への通院終了は、頸部ジストニアの治癒や、医療機関での治療終了を示すものではありません。
結果・経過の整理
初回は、左へ首が回る不随意運動があり、座位・立位で自分から右へ回すことができませんでした。他動では右回旋10°まで可能で、痛みはNRS6でした。一方、仰向けでは自動・他動ともに右回旋が可能で、痛みはNRS2でした。
医療機関でのボツリヌス療法を継続しながら、当院で頸背部への手技、運動療法、感覚運動再学習、自宅での運動指導を行いました。
右回旋は、初回対応後に座位で20°、4か月時点では座位・立位で50°、6か月時点では70°まで可能となりました。
日常生活動作での痛みは、2か月でNRS4、4か月でNRS1、6か月でNRS0〜1へ変化しました。現在は当院への通院を終了されています。
本症例では、右回旋の動きと日常生活での痛みに改善がみられました。ただし、不随意運動の消失や疾患の治癒を示すものではありません。また、ボツリヌス療法を併用した経過のため、変化を当院の対応だけによる効果として判断することはできません。
院長・名和大地からの解説とプロフィール

名和 大地
なわ整骨院 院長
- 柔道整復師
- 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
- NSCA-CPT
- NASM-PES
スポーツ現場での経歴
- レイラック滋賀
- おこしやす京都AC
- INAC神戸
- 京都大学体育会ラグビー部
- 甲南大学体育会サッカー部
- その他のスポーツ現場
なわ整骨院院長の名和大地は、柔道整復師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CPT、NASM-PESの資格を保有しています。レイラック滋賀、おこしやす京都AC、INAC神戸、京都大学体育会ラグビー部、甲南大学体育会サッカー部などのスポーツ現場で経験を積み、大手整骨院で院長を務めた後、なわ整骨院を開院しました。
これまでの運動指導と院長経験を生かし、痛む場所だけでなく、姿勢、可動域、筋力、左右差、歩行、仕事・家事・睡眠などの生活状況も確認する方針です。本症例では、姿勢による首の動かしやすさの違いと、日常生活での痛みの変化に着目しました。
頸部ジストニアと診断され、運動について相談したい方へ
「首を意図した方向へ動かしにくい」「姿勢によって動かしやすさが違う」「医療機関での治療と合わせて運動に取り組みたい」という方は、診断内容、現在受けている治療、主治医からの指示をお知らせください。
神戸市灘区・王子公園エリアのなわ整骨院では、医療機関での診断・治療方針を踏まえ、運動療法や自宅での取り組みについてご相談を受けています。
症状の悪化や新たな症状がある場合は、運動の継続だけで判断せず、主治医へご相談ください。
この症例に関連する症状別ページ
頸部ジストニア(痙性斜頸)の主な症状、医療機関での診断・治療と、当院で行う運動療法・セルフケア支援についてご案内しています。
よくあるご質問
ボツリヌス療法を受けながら通院した症例ですか?
はい。本症例では、医療機関でのボツリヌス療法を継続しながら、当院で運動療法・感覚運動再学習などを行いました。医療機関での治療の変更・中止を勧めるものではありません。
どのくらいの頻度で通院しましたか?
最初の4か月は週2回、その後の2か月は週1回通院されました。現在は当院への通院を終了されています。この頻度や期間は本症例の経過であり、すべての方に当てはまるものではありません。
日常生活での痛みはどのように変化しましたか?
日常生活動作での痛みは、2か月時点でNRS4、4か月時点でNRS1、6か月時点でNRS0〜1でした。NRSは、ご本人が痛みの強さを0〜10で評価する指標です。
自宅での運動指導も行いましたか?
はい。自宅での運動療法、有酸素運動、セルフケアを指導しました。運動内容は症状や動かしやすさに合わせて確認し、通院時に見直しました。
通院終了は、頸部ジストニアが治ったという意味ですか?
いいえ。本症例では右回旋の動きと日常生活での痛みに改善がみられましたが、不随意運動の消失や疾患の治癒を示すものではありません。当院への通院終了と、医療機関での治療終了は別のことです。
症例掲載時の注意書き
本ページは、なわ整骨院で対応した一症例をご紹介するものです。症状、施術内容、通院期間、経過には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。強い痛みや腫れ、変形、しびれ、発熱、体重をかけられない状態などがある場合は、医療機関の受診を優先してください。
本症例は、医療機関でのボツリヌス療法と当院での対応を併用した経過です。記載した運動は本症例の状態に合わせて実施したものであり、医療機関での治療の変更・中止を勧めるものではありません。
運動によって痛みや不随意運動が強まる場合は、無理に続けず、主治医へご相談ください。
運動療法・セルフケアのご相談
頸部ジストニアと診断され、医療機関での治療と合わせた運動について相談したい方は、現在の症状、治療内容、主治医からの指示をお知らせください。ご相談内容を確認し、当院で対応できる範囲をご案内します。
なわ整骨院|予約優先制
兵庫県神戸市灘区倉石通3丁目1-14 テイク摩耶1階西店舗
阪急「王子公園駅」・JR「摩耶駅」から徒歩圏内。水道筋商店街から徒歩1分。
平日10:00〜20:00/土曜10:00〜18:00

この症例で大切にしたこと
今回の症例で着目したのは、姿勢によって首の動かしやすさと痛みが異なっていたことです。
初回は、座位・立位では自分から右へ首を回せませんでしたが、仰向けでは右回旋が可能で、痛みも少ない状態でした。この動かしやすさを手がかりに、運動療法と感覚運動再学習へ取り組みました。
頸背部への手技に加え、ご本人が首の位置や動きを確認しながら身体を動かすこと、自宅でも運動を継続することを大切にしました。
経過の確認では、首を回せる角度だけでなく、日常生活での痛みも確認しました。2か月でNRS4、4か月でNRS1、6か月でNRS0〜1となり、右回旋も6か月時点で70°まで可能となりました。
最初の4か月は週2回、その後の2か月は週1回と、経過に合わせて通院頻度を調整しました。
本症例は、医療機関でのボツリヌス療法を継続しながらの経過です。医師による治療と合わせて、身体を動かす練習や日常生活でのセルフケアを支えることを大切にしています。